脱毛症

円形脱毛症とは
無症候性、非炎症性で瘢痕をのこさない非感染性の脱毛巣を形成する疾患です。
症状
先行病変なしに突然円形ないし楕円形の脱毛斑が生じます。頭毛に多いが、眉毛・ひげ、体毛にも生じることがあります。
原因
遺伝
10~30%に家族内発症があります。
自己免疫
最も有力な説ですが、抗原は不明です。
内分泌異常説
甲状腺機能亢進症、橋本病、糖尿病との関係が認められている。
ストレス説
発症後の悪化に関連がある可能性がありますが、発症に関しては証明されていません。

治療
ステロイド外用
成人ではアンテベートローションなど。小児ではリンデロンVローションなど
フロジン液
内服:セファランチン、グリチルリチン
冷凍療法
ケナコルト局注
新生児後頭部脱毛症とは
乳児仮性脱毛とも言われ、生後数ヶ月までの乳児の後頭部に横に広がる脱毛です。
分娩後脱毛症とは
妊娠後期、毛の成長期の割合が95%まで増加し、休止期毛の脱落が減少します。分娩後、延長していた成長期毛は急速に退縮期、休止期へ移行します。分娩後数週から数ヶ月より脱毛が著明となり、数ヶ月続きます。
男性型脱毛症とは
遺伝的背景のもと、思春期以降の男性の頭頂部から前頭部にかけて軟毛化が進む状態です。疾患というよりも生理的な現象に近いものです。
症状
思春期以降に始まり徐々に進行して40歳代で完成します。前額髪際部から次第に脱毛してM型、または頭頂部より円形に脱毛してカッパ型となり、進行すると後頭部・側頭部を除いて禿頭となります。毛は細く、短くなり、やがて脱毛します。
原因
前頭部・後頭部の毛乳頭細胞に存在するⅡ型5α-還元酵素によってテステトステロンから活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、毛乳頭細胞に発現する男性ホルモン受容体に結合します。DHTが結合した男性ホルモン受容体は核内に移行し、男性ホルモン応答遺伝子に結合して標的遺伝子の発現を調整します。そして、前頭部や頭頂部でTGF-β1やDickkopf1発現などを誘導し、毛母細胞の増殖が抑制され休止期に移行し、成長期が短縮し、軟毛化、薄毛につながります。
治療(自費)
- 5α-還元酵素Ⅰ/Ⅱ型阻害薬であるザガーロ
- Ⅱ型5α-還元酵素阻害薬のプロペシアの内服
- 5%リアップ外用
女性型脱毛症とは
男性型ほど男性ホルモン依存性ではありません。発症時期は、30歳代ころの若年と更年期前後の2峰性です。
症状
薄毛のパターンは、頭頂部から両側頭部にかけて広範囲に毛量が低下します。
原因
更年期頃のエストロゲン減少に関連する頃に一致していることから、女性ホルモンの影響が否定できません。
検査
休止期脱毛症を鑑別する必要があるため、血清亜鉛、血清鉄、甲状腺ホルモン、プロラクチン、テストステロン、エストロゲン、甲状腺自己抗体、抗核抗体、抗DNA抗体などを測定します。
治療(自費)
1%リアップ外用薬、赤色LEDの照射などです。一般的に難治です。

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